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脳性麻痺当事者が語る。障害者の自立する意味について

まず、「自立」という言葉はどういう意味なのかを電子辞書の国語辞典で出してみたら、「独り立ち、独立」と出たんですよ。つまり、独り立ちして独立するという事なんですね。この言葉を聞いただけでは見辺処理の出来ないような仲間たちは「自立なんてとんでもない」と思い込んでいるんでしょうね。

しかし、考えてみてください。例え健全者だって、どこまでも一人だけでは生きられないし、いつ何かの原因で動けなくなり、他人の力を借りることになるかもしれないのですよ。私たちはたまたま幼い頃から身体が不自由なだけなのです。だから色々な人の力を借りて生きていくのが、当然のことなのですよ。特に今はホームヘルパーやガイドヘルパーなどの障害福祉サービスが整ってきています。これらの制度を利用したり、いろいろな人達に協力してもらえれば、日常生活はなんとか出来ますよ。とにかく、基本的に障害者自身が親や兄弟の手かせ足かせを断ち切る事であり、また、施設という一つの建物の外に出て主体的に普通の社会という大きなところで生活する事ですよ。それはいろいろと大変なこともあるけれど、それをやることによって本当の意味で人間らしく生きられるのですね。」

最後に障害者のお父さん、お母さん、それに兄弟の人たちに言いたいのは、あなた方の障害を持った息子さん、娘さん、お兄さん、弟さん、お姉さん、妹さんは、今まで皆さんが何気なくやってきた事や、今やっている生活の営みを同じようにやってみたいと心では思っているのです。

でも、あなた方の過剰なまでの愛情によって、それが三十や四十になっても出来ないでいるのですね。具体的には何も言いません。ただどんなに「可哀そうだ」と思っても家から出してほしいのです。また、施設の職員の人たちは本人に自立の意思があるなら、それを妨げないでほしいのですよ。

金子

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